失語症の方とコミュニケーションするポイント

失語症は、本人だけでなく支える家族にも多くのストレスがかかります。言葉の伝達がうまくいかないため相手の思いをうまく汲み取ることに苦労するほか、コミュニケーションがうまく取れないために失語症の方から怒られるケースも存在します。ですから、失語症の方には日常的・社会的な援助が不可欠です。家族や身近な人は失語症を患う方それぞれの状況を理解し、個々の感情や必要に配慮した現実的なサポートをすることが大切です。

失語症を患う方との円滑なコミュニケーションのポイントをご紹介しましょう。

  1. 「分かりやすい言葉」を心掛ける。ゆっくり・はっきりと相手が聞き取りやすいように話しかける。難しい言い回しではなく、分かりやすい言葉を選ぶ。
  2. 言葉が出ない場合は「急かさず助け舟を出す」。また言葉を使わないコミュニケーション(身振り、手振り)を多用すると、理解しやすくなることがあります。
  3. 「緊張させない」よう注意する。リラックスした環境作りを構築していきましょう。
  4. 「答えやすい」質問をする。相手が「はい」や「いいえ」または「頷く」だけで答えられるような言い回しで質問する。
  5. 「タッチケア」などで安心感を与える。背中や手足をゆっくり丁寧に触っていくことで信頼関係を築いたり落ち着かせたりしましょう。
  6. 「怒らない・とがめない・馬鹿にしない」よう注意する。失語症の方は、様々なフラストレーションを抱えていることがあります。相手の言い間違いやうまく話せないことを咎めたり、子供扱いしたりするようなことはやめましょう。

そのほか、「50音表」や「大声で話しかける」ことは効果がありません。実際は50音表から1文字だけ選び出すことが困難な場合がありますし、失語症自体は聴覚の問題ではないからです。